| 8月レポート 課題「猪口大臣の講義を受けて」 村井 陽介 |
| 今回は、猪口大臣の講義を受けての私の感想を書きたい。 まずは、日本の少子化はそんなに憂うべきことなのかという、問題以前の問題である。確かに、日本の人口が減れば人口ピラミッドのバランスが崩れ、若年層が高齢層の人間を支えるという構図が崩壊し、社会不安を招く危険性はある。また、人口が減少することによって日本の生産力が落ち、国力が弱ることで、現在の国際的な地位を落とす危険性もある。少子化によって、上記したような危険性が存在することは間違いない。但し、私自身は人口が減ること自体はそんなに悪いことだとは思っていない。生物の原理から言えば、この人口減少はどこかで歯止めがかかり、大きな災害や戦争などが起きない限り、ある一定の人口に落ち着くはずだからである。解決すべき問題は山積しているにせよ、日本という国は生活をしていくという点において、既に成熟した社会になったという証である。 しかし、矛盾するかもしれないが、私は少子化という現象に対してこのままで良いとも考えてはいない。なぜなら、自分の子供をこの日本で生み育てたいとする国民の気持ちは貴重だと思うからである。この気持ちがもしなくなれば今後、日本という国は成り立たない。 これは想像の域を出ない稚拙な意見かもしれないが、戦後のベビーブームは、その時代の人々が大きな損失を受けた日本を今後再建していくためには、将来を担う子供たちが必要だという、強い「希望」のもと子供を生んだ結果だと思う。当時の平均的な日本家庭で子供を5〜6人を生み育てるというのは尋常ならぬ苦労があったと考えられる。それを、現代社会に求めるのは、大臣が述べられたように絶対に無理である。私は今の日本の出生数の増加原因は、政策による成果や順調な経済のおかげというよりも、ただ単純に第2次ベビーブーム世代の人たちの晩婚化が進み、その世代の結婚・出産がちょうどこの時期になっているためだと考えている。そのため、たとえ立派な政策が施行されたとしても、たとえ来年の経済成長が順調に続いたとしても、来年にも今年同様出生率の上昇が見られるかどうかはわからないと考えている。 少子化問題の解決に最も重要なことは、国民の子供を生みたいという「意思」であると私は考えている。今は、子供を欲しくないというより、子供は欲しいが子供を持つことにより自分の生活が制限されることが嫌だ、と考える人が多いのではないだろうか。それはまさに、猪口大臣が言われた機会費用損失が発生するからである。それを軽減することこそが、子供を生みたいと思う国民の「意思」に繋がると考える。そのためには、大臣が進められている「男女共同参画基本計画」や「少子化対策の推進策」は非常に重要であると言える。 |