題:『経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006』から
(1)少子化対策  についての私の見解
氏名:宮田直美
 元大学教授という竹中先生の講演は、わかりやすい語り口で定評があると聞いていたが、まさにその期待を裏切らない、大変ためになる講演であった。いつもは『こんなものがあるんだ』くらいにしか思っていなかったこの骨太の方針について、今回はこうした機会があり、はじめて中味をうかがい知ることができた。その中でも、私はやはり少子化の問題について自らの見解を述べてみたい。

  昭和41年、いわゆる『ひのえうま』の歳に生まれた私にとって、この41年の合計特殊出生率は長年何かと比較の材料にされてきた。その41年の出生率、1.57人を大きく下回り、現在の出生率はわずか1.25人、東京都にいたっては、0.99人とついに1人を下回っている、というのが現状である。なんとも先恐ろしいことだと痛感する。

 少子化の原因については、さまざまなことが考えられる。そのひとつにいわゆる『パラサイト・シングル』であり、『負け犬』といわれる私のような未婚女性の増加である。女性が結婚しなければ当然同等数の男性も未婚のままである。この未婚者の増加は少子化対策にとって大きな問題である。今の日本の制度が原則婚姻を前提としている以上、婚姻をしなければ出産にはつながっていかないからだ。

 正式に婚姻をしている夫婦にとって、住宅環境や経済環境を考えると、3人4人と子供を持つことは現実が許さない、という意見はよく聞くところである。顧問先の法人や個人事業、もしくはそこに勤める労働者の年収や状況を見ている立場としては、そんな現状は痛いほどよくわかる。この現状に対して、私はある程度政策的な対応が有効ではないかと考える。子供を持つことでの税金的・社会保険的な免除、優遇など実際に人数に応じた支援をしていくことは、対策としては考えやすいし実行しやすいとも思う。おりしも今論議になっている『出産費用の無料化』などは、対策としては具体的だし、金銭的な計算もしやすいので、是非を問いやすい。

 そういう点からも、やはり少子化対策の根本は未婚者の対応である。
未婚者をいかに婚姻につなげていくか・・・これを政策として取り上げていかなければ、真に少子化の対策にはなっていかないのではないか。しかし、これだけ個人主義が横行し、ライフスタイルが多様化している中で、また就労形態も正社員以外のいわゆる『フリーター』的就労形態が氾濫している中で、個人の価値観でもあるべき『結婚』という問題に、国としてどこまで対応していくことができるのか、はなはだ疑問が残る次第である。

 少子化、という観点からは当然国として取り組まなければならない問題なのだが、結局は個人の問題に行き着くだけに、今後政府として対応していくことは非常に難しいと、またどのくらいの効果がでるのか疑問視されると思う。おりしも来月は猪口大臣の講演である。そのところをできたら直接お聞きできたら・・・と考えている。