日中関係について
榊原 宏和

 ドノバン氏の講演は、今後、日本が中国とどのように向き合っていくべきかを考えるうえで非常に勉強になった。中国は、現在、驚異的なレベルで経済成長を続けており、今後、国際社会において影響力を増していくことは必至である。これから、日本は中国とどのように付き合っていくべきか考えてみたい。

 日中両国には、様々な問題が累積している。歴史問題、特許や著作権などの侵害、環境問題、エネルギー問題など。数え挙げればきりがないほどである。日中関係は、何かとギクシャクしているように感じられるが、その中でも根本的な原因として歴史問題が大きく関係しているように思える。かなり困難な問題であることは間違いないだろうが、この問題をどうにか解決することが今後の日中関係において重要だろう。大きな摩擦を回避するためにも、早急な信頼関係を築かなくてはならない。

 歴史問題では、過去の戦争における日本の行為が問題となっている。戦時中の行為に対して、日本は、これまでに過去何度も謝罪を行っている。また、日本は中国に3兆円を超える経済援助をODAなどの形で行っており、中国の経済発展に大きく貢献している。こういったことから、戦後、日本は戦中の行為に対して中国に評価されるべき行動をある程度(程度の判断は難しいところだが・・)実行しているように思える。しかしながら、こういった事実は、反日デモなどの行為を見る限り、あまり中国の一般市民に認知されていないように感じられる。無知が一つの原因であるように思えて仕方ない。中国では反日教育が国民を一つにまとめる手段となっている可能性が考えられ、戦後の日本の姿があまり知らされていないのではないだろうか。こういったことから、日本は、より直接的に中国の一般市民に向けて日本を知ってもらう努力をしなければならない。日本を知ってもらうためには、一般市民間での交流の促進が重要であると考える。例えば、中国人労働者が日本で働きやすくするためや留学生が日本で学びやすくするための環境整備、中国人観光客を増やすための入国基準の緩和などが考えられる。また、アニメや映画など、現在の日本文化を積極的に中国に発信することもイメージ向上に役立つであろう。

 今後、東アジアの安全保障を考えるうえでも日中関係は非常に重要になってくるだろう。驚異的な経済発展からも分かるように、中国の存在感は、世界的に見ても日に日に増すばかりである。世界全体の平和と発展を考える上でも、日中両国が良好なパートナーシップを築いていかなければならない。