コーチングの重要性と弱点
北河 優子

 廣瀬先生のコーチングセミナーにおいて、実体験を踏まえての内容が、とても解りやすく、また面白く、楽しんでコーチングを学ぶことができました。
 日本の産業史に残る奇蹟の復活を遂げた日産自動車。その立役者となったカルロス・ゴーン氏も「自分がキャリアアップしてきた過程で、教育の意義、特にコーチングの重要性を深く認識するようになった。」と語っています。私が、このようなセミナーを初めて受けたのは、15年ほど前で、微力ながらも私は上司の立場にあり、部下が仕事のことやプライベートな悩みを私のところに持ってきます。私は過去の経験や、それらを通して得た知識やノウハウを、記憶の引き出しから、ちょっと引っ張り出してはアドバイスをする、といったやり方で精一杯、接していたのですが、現在のような変化の激しい時代に、私の出す答え以外のもの、また、それ以上のものを、部下も含め世間は求めているのではないだろうかと思ったのがきっかけで、コーチング、コンサルティング、カウンセリング、ファミリテーション等、様々なセミナーに時折、足を運ぶようになったのです。

 その中での印象深いセミナーに「コーチングの弱点」について触れられていたことがありました。コーチング理論では「答えはクライアントの中にある」とし、助言者はあれこれ提案はしません。クライアントの成熟度が高ければ何の問題もないのです。しかしクライアントの成熟度が低い場合、クライアントからは凡庸極まりない発想しか引き出せないのです。スキルのないコーチは、クライアントから引き出した発想なら、どんな凡庸な発想でも、「それがクライアントの答えなのだから」で終わってしまい、その発想に付加価値をつけることができません。クライアントは助言者に支援能力がないとわかると、それ以上に助言を頼みめたいとは思わないでしょう。こんな場合は助言者が積極的に提案をし、クライアントがその提案を踏み台に、より高い発想ができるようにする必要があるのです。つまりコーチングのためにコンサルティングを活用するわけです。コンサルティングはコーチングに奉仕するためのものです。コーチングはコンサルティングと組み合わせることによって最高の威力を発揮する。といった内容です。

 それぞれのアプローチに長所、短所がありますが、絶対的優劣はありません。ケース・バイ・ケースで縦横に組み合わせて実践する必要があります。そしてこれらを「継続してこそ真の成果が現れてくる」ことを実感しています。また実践を通して少しずつだが、何か「克服できた」という充実感が得られ、暖かい癒しのようなものを感じるのも事実です。

 これは人間力なのだろうか? 

 参考:F総研コーチングの実践セミナーから