| 題 「合併100人委員会」の取り組み 高橋弘子 |
| 岐阜県西濃地域では、1昨年、市町村合併への取り組みとして法定合併協議会の他に、住民100人委員会を組織した。これは大垣市を中心とする10市町の住民からなるもので、法定合併協議会が、ともすれば現行の行政組織形態のすりあわせの議論ばかりが先行することになるのに対し、10年後、20年後を見据えた「のぞまれるまち」の形を模索するというものであった。 具体的な進行は以下のようである。 ・ 委員会は、各市町から1名ずつ参加する計10名の班10班で構成された。 ・ 期間はおよそ半年をかけ、計10回の会合を継続して行った。その中の1日はバスで10市町を視察した。 ・ 各回に都市計画上の諸問題を「キーワード」とし、ワークショップ形式で各市町の現状・問題・将来にわたってのぞむ事について幅広い意見を採取した。 ・ 採取した意見をまずは表にまとめ、各委員の情報の共有化を図った。 ・ 最終的に大学研究者による分析をおこない、住民による合併提言書としてとりまとめた。 この計画を行うに当たって準備委員会は 大学の協力・まちづくり委員会の協力・ファシリテーターとして岐阜県コミュニティ診断士の協力を得ることにした。合併をコミュニティと都市再生の契機として、住民発案の都市計画の第一歩に位置づけるためである。またこの計画の大きな副次効果として、各市町の10名の委員が合併協議会とは別の視点で、地元住民や町長との話し合いの場を作り出したことである。コミュニティ再生の鍵は、大きな声の者の意見ばかりが通る社会でなく、サイレントマジョリティの声をどうやってくみ上げるかという視点が重要なこと。そのためには様々な手法があるということを行政も住民も新たな知識として活用すべきだと思う。 私はコミュニティ診断士としてこの計画に参加して、合併が成立するかどうかはともかく、100人の地域リーダーが一堂に会してまちづくりを議論しあったという経験は、今後西濃地域の広域行政の内容に相互理解の必要性、ある意味、互譲の精神が生まれるもとになるのではないかと期待している。 |