| 題: 「政策金融改革ってなんですか?」 氏名:土田 耕作 |
| ■政策金融改革が必要な理由 「晴れたら傘を貸し、雨が降ったら傘を取り上げる」とまでいわれる効率化の進んだ民間金融機関に対し、 「高度な公益性」、「リスク評価等の困難性」が高い事業については、政策金融でしか対応できないと思う。 そういった点で、政策金融機関は、戦後の高度経済成長期の国づくりに大きな貢献を果たした。 しかし、経済大国となった現代においては、その独自性があだとなり、不必要なリスクの高い事業等への貸出が増大し、貸出基準の甘さから各企業のモラルハザードを招き不良債権を生み出し、国の財政に悪影響を及ぼし問題となっている。 シンプルに考えると政策金融機関については、その求められる役割が大きく変化しているのだ。 民間の企業であると、時代の要請に応じて変化し、新しい商品・サービスを提供して、その変化または競争についていけないものは、滅びていくというのが、世の常である。大改革と謡うまでもなく、政府金融機関も自己変革をしていければよいのであるが、なかなかそれが難しいのが現在の日本政府の体質なのであろう。 ■政策金融の実情と問題点 実情と問題点をさらに詳しく掘り下げてみると。政策金融機関(一部を除いて)は原則として利益をあげることを期待されておらず、損失が生ずれば国が補填する体制が続いている。公営公庫は、地方公共団体の共同起債機関であり、金融機関としての性格は薄い。 (1)収支差補給金等の政府補給金は、減少傾向にあるとはいえなお1,292億円(H.16)投入され、このほかに中小公庫の信用保険業務にかかる追加出資も2,921億円にのぼっている。今後、不良資産の処理や、運用調達ミスマッチによる逆ざやの発生等で、損失が出れば、再び増加することになり、すなわち財政負担が増えることとなる。 (2)今年3月末の不良債権額は6兆円(リスク管理債権)を超え、不良債権比率も中小公庫の13.1%をはじめ高い。かつ一部では、かなり安易な貸出条件変更が行われており、将来的な回収不能債権の増加が懸念される。 (3) 融資金額は90兆円(H.17)と最盛期に比べれば減少しているが、以前高水準 (4)職員数は1.5万人(H.17年度予算)、商工中金を除けばまったく減少していない (5)貸付金利水準は、実質的に見て民間金融機関より低い (6) 資金調達面では、公営公庫および商工中金を除けば財政融資への依存度が60%弱(H.17粘度予算)と高い ■まとめ 俯瞰してみるとODA関連や一部の資源開発以外は、政策金融での融資の必要性が乏しい。民間金融機関の対応力が高まっている現在では、政策金融機関の業務(特に融資業務)は民営化した方が効率がよい。現状の職員、貸出先の存在があるので、いきなり廃止することはできないであろうが、方向性を明示し、計画的に民営化していくスタートが必要である。そういった意味で、竹中大臣の指名している具体的数値は、あくまで目標値としてとらえ、その方向性は大賛成であり、日本国民全員のために進めていくべきである。 ☆参考文献 社団法人 経済同友会 「政策金融改革の今後の進め方について」 (H.17.10.25) |