| 題 「政策金融機関の再編について」 氏名 深貝 博司 |
| 竹中平蔵経済財政担当相は、講演において現存する政策金融機関に関して「融資目的別に金融機関が存在することは民間ではあり得ない」と話されていたが、まさにその通りであると感じた。今日では金融手法の発達等により、これまで難しいとされてきた融資の多くが民間金融機関でも賄えるようになっているため、政策金融機関の存在意義は日に日に薄れていると思う。早急に思い切った再編を行うべきである。 個人向け住宅ローンが既に民間金融機関の主力事業の一つとなっているという理由から住宅金融公庫を廃止・独立行政法人化することが決まっているが、中小企業への融資に関しても同様であると思う。先日、東京三菱銀行が無担保・個人保証免除の中小企業向け新型融資を導入する方針を決めたが、その他の大手銀行も中小企業融資に積極的な姿勢を見せているため、中小企業向け融資を主業務とする商工組合中央金庫・中小企業金融公庫・国民生活金融公庫の3つの機能は統合のうえ業務を縮小し、民間金融機関の今後の融資状況次第では最終的に廃止・民営化することも視野に入れて再編すべきである。 政策金融機関の融資先を大別すると中小企業・地方・農林水産業・高公益性事業・海外の5つがあるが、目的別に組織を持つことは非常に無駄が多いと感じる。経済財政諮問会議の民間議員や与党が様々な再編案を論じているようであるが、いっそのこと機関を一本化し、室部体制により各機能を持つという方法を取ってはどうだろうか。住宅金融公庫を除く従来の8機関が持つ機能に関しては「政策金融機関でなければできない融資は何か」について深く議論のうえ、上記の中小企業融資のように政府が関わる必要性が薄れてきているものに関しては廃止・民営化することが望ましい。そのうえで政府内に残すと決めたものに関しては、目的別に室部を設け各機能を担えばよい。私案では、「国内融資部」と「海外融資部」の2つを設け、「国内融資部」内にはさらに目的別に細分化した担当を構成するのがよいと思う。 郵政民営化の決定により特殊法人に回る資金規模の縮小が想定されるため、財政投融資の出口をスリム化するためにも政策金融機関の再編は不可避である。政策金融機関の設立当初とは異なり、民間経済は格段に成熟している。よって過去の遺物を整理すべく、民間にできるものは民間に委ねるべきである。 これまで政策金融機関は所管省庁の天下り先となってきたため、統廃合に対しては所管の財務省や他省庁の強い反対があるが、これらの反対に屈することなく「小さな政府」の実現に向けて政策金融機関の大幅な再編に期待したい。 以上 |