学長よりのごあいさつ
愛知政治大学院 5月講座
名古屋市議会議員 稲本和仁 氏  講演
平成13年5月19日

プロフィール
 みなさん、こんにちは。名古屋市議会議員の稲本和仁です。講師の皆さん、大変立派なことばかり言われまして、私が一番しょうもないことばかり言いますけれど、こういう者でも議員になったということを聞いてもらえればと思っています。皆さんの志望動機を見させてもらいましたけど、とにかく議員になりたいという方と、ならなくても自分の力で日本を変えたい、協力したい、そんな希望で入学された方、いろんな希望の方、沢山みえるかと思いますが、私の考えでは、議員になるためには、3つの方法があると思います。1つは、親が、親戚が議員をやっている、たまたま議員をやってる家に生まれた。はたから見ると、うらやましいと思うんですけど、先程、ふじた先生のお話を聞いてますと、非常に悩みもあるということです。2つ目はですね、議員になりたいと思って、議員の先生を手伝ってきたとか、秘書とか、政治家志望でやってきた。そして3つ目は、私みたいに、議員になろうと思っていたわけではなく、たまたま私の前にやってた人が引退されて、「誰もおらんで、どうだ」と言われて出たと、まぁ運が良かったというのか、ひょうたんからコマというのか、まぁそれだけの人間と、それぞれあります。

 私は、三代続いております薬局の家に育ちまして、兄は医者になりまして、私は家業を継ぎました。私が25歳の時、親父が病に倒れまして、親父が商売ができないと。で、親父は役が好きで、地元の薬業組合の支部長とか、町内会長とか、商店街の幹事長とかやっておりました。その役が全部、私に回ってまいりました。38の時に、親父のやっていた役を全部やりました。それをやると分かったことは、必ず行政の壁にぶつかります。やはり、組合とか学校の苦情、陳情を県の方、市の方へ持っていくと、「それは、今の予算で出来ない」、「管轄外だから出来ない」と言われるんですが、それを議員さんに頼むとすぐ出来る。それをものすごく実感しました。例えば、広場が汚い、まぁ非常に汚いと、区役所の民生課に行きます。で、「いやー、時間がかかります」と言う。それを市会議員の人に言う。すると、次の日にきちんと整地されています。我々の商売は、県の薬品課が管轄しておりまして、いろんな書類を分けてほしいと頼みます。議員に頼むと向こうから持ってきてくれますから。そういう意味で行政の壁にすごくぶつかりまして、たまたま(薬業組合の)役員をやった次の年に、前職の市議が引退されて、「お前どうか」と。そこで初めて私は、「是非、やろう!」と、それがキッカケになります。

 今になりますと、やはり市会議員ですから、本当に毎日のように細かい仕事が来ます。ごみ問題とか。よく「ごみの取り残しがあるから、なんとかしてほしい」とか、そういう仕事が多いです。ですが、私は全然、それが苦になりません。自分が動いて、それで喜んでもらって、「ありがとね」と言って頂けると、「あー、議員になって良かった」と思います。

 私は、是非ひとつ、先輩として言いたいのですが、もし議員になりたいという気持ちがあるなら、地元のことを一生懸命やって下さい。私は、先ほども言いましたが、色んな地元の役をやってきまして、今朝も資源回収がありました。女房と二人でリアカー引いて、やってきました。これは、議員になったから、やってる訳ではありません。もう25、6の時から十何年間、続けています。今、地元の中学とか、スポーツセンターとか解放されています。夜、毎日のようにインディアカとか、ソフトバレー、バドミントンとかやってます。是非、そういうことに参加して頂きたい。なぜかと言うと、皆、会社に勤めていて、夜、仲間と一杯飲んで上司、会社の悪口を言う。まぁ、それもいいでしょう。 ただ、地元で、たった一ヶ月500円で汗を流す。そこの中から、いろんな地元の声を聞く。そういうスポーツをやっている20から60歳くらいの方と汗を流して、そのスポーツチームのために自分が基点となってやっていく。そこで初めて、地元の人に推されて出てくる。私は、そういう活動をして頂くとありがたいな、と思っています。そして、出てきてほしいなと私は思っております。

 皆さんの志望動機を読ませていただきましたけど、ケネディの「国家が自分のために何をやるかではなく、自分が国家のために何が出来るか」という言葉を書いていた方が、何人か見えました。私も同じで、私は、自分たちが市のために何が出来るか、こういう風に思って、やっていただきたい。そうして地元から推されて出る。そういった議員さんになっていただきたいなと、自分の経験からそう思います。今日、色々な講師の方お見えになって、私がこういうことを言うと失礼になるかもしれませんけど、国を狙うなら、あくまで国一本で行っていただきたい。地方議員は,地元のために、県、市のために地方議員で出る。やはり、国をみる、代議士になる、そうした方は、落ちても国のために働く、国政一本で選ばれて頂きたい。皆さんの中から、我々のライバルとして、同じ選挙区から出ることがあるかもしれません。私は、出ても、全然構わないと思います。皆さんの中から、素晴らしい地方議員、代議士が出てくることを楽しみにしております。ご清聴ありがとうございました。