スタッフブログ

2019.10.15

題 日本の農業改革に向けて


 山田俊男先生の講演「わが国の農業の行方」を受け、日本の農業政策の課題と対応策について考えてみました。
 深刻な問題となっています農業の担い手については、技術開発と流通改革で「稼ぐ」農業を目指す担い手を育成することで減少の歯止めができると思います。製造業やサービス業では、顧客がほしい商品やサービスを生み出し、顧客に届けます。商品が売れ残れば損をし、不足すれば儲けのチャンスを失うので必死にニーズを調査します。しかし今までの農業は「価格が下がって損をしても、政府が補助金を出す」、「農協が農産物をまとめて売る」という仕組みがあったので顧客のことを考えなくてもよかったのです。補助金や農協に頼らず、自分で販路を切り開こうとしている情熱ある農業経営者は実際には豊なにっています。「顧客から出発する」発想を持てば、農業は「成長産業」になれると考えます。農業を始めたい人、経営マインドを持った農家の人材養成を進めていく政策が必要です。
 次に、従来の農協を通じた流通のあり方も改革が必要です。通販や直販など、新たな販売ルートの開拓や、商品の多角化の努力も欠かせません。福井県のJA越前たけふは、全国一律のコメの流通経路から離れ、消費者への直販や台湾などの海外への輸出もしています。従来の流通ルート以外にも農作物の流通を手掛ける株式会社の参入奨励により、自由競争を促していくことも農家所得の向上につながっていくと思います。
 また、技術開発についてJAグループ愛知は、トヨタ自動車と連携し、農業に製造業のノウハウを取り入れ、農業のIT化など生産効率を高める試みもしています。
 山田俊男先生の言われるように、現在全国の農協は農業者の所得向上と農業生産の拡大、地域の活性化を目標に掲げ様々な取り組みを自主改革として進めています。その取り組みは一定の成果は出ていると思われますが、取り組むべき課題も数多くあると思います。従来の枠にとらわれず、「稼ぐ農協」へのイノベーションを目指し、新しい単位農協の設立要件を緩和したり、農家が地元農協以外の農協にも加入できるようにし、単位農協間の競争原理を働かせることも必要です。
 農業は食料安全保障の観点からも国策として考えていかなければならない重要な産業です。農地中間管理機構制度の改正や中山間地域での作物対策など、地域の活性化に向けた対策も急務です。農業が、「夢のある産業」として打ち出し、農業を担う若者を増やしていく政策が望まれます。        以上


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