スタッフブログ

2018.04.10

「声によって成る」

 3月講座一限目。講演者の柘植芳文議員は、72歳とは感じられないほど背筋をピンと伸ばされ、「夢」を題とし、熱い想いを語られた。張りのある声からは、最多得票数42万9千票を得られた自信と同時に、終始その期待に応えたいという強い責任感が湧いてくるようであった。
 講演の中で先生は、「地域をどうしたいか、そして、その地域でどういう文化を作りたいか」と常日頃から、郵便局長に問うていたことを紹介され、また、それこそが政治家に最も求められるものであると語られた。そして、この地域において他政党が強い原因の一つに、地域の密着度を指摘された。
 それにすぐにピンとくるものがあった。私の住まいのある選挙区が特別なのかもしれないが、異様に「その」他政党のポスターが目立ち、度々地元のスーパー前で「その」政党の議員がマイクを握る。おばちゃんたちにスタッフが気軽に声をかけ、気さくに話をし、優しい微笑みを向ける。スーパーから出ると、おばちゃんの一人が、袋を片手に議員相手に話し込んでいる。声を拾う様子に、「ああ、あの議員の地元になっていくなあ」と、悔しかな、そんな感想がつい、こぼれ出る。
 そして図らずも、一限でたまたま席を並べた愛政塾出身議員とのおしゃべりでも、また、二限目の懇談会も、「地元の声」が主たるテーマとなった。謙遜半分に、「草むしりや、マラソンの水当番に駆り出される、毎日そんなお手伝い要員ですよ」と語られたが、そこでしか聞けない「声」があるという。
 「100人か、200人に一人かなあ。それでも、堅苦しい事務所では聞けない話をしてくれる人がいるんです。」
 そしてその声が「ありがたい」とさえ語られた瞬間、ずっと、地元の祭りやゲートボール大会に顔を出さなければならない議員の日常を、票獲得のための選挙活動としか感じられなかった自分を、恥ずかしくさえ思えた。
 郵便局員とは、ある意味、そんな草むしりに出向く政治家とも言えよう。私は個人的に、黒猫が走るトラックより「ゆうパック」を好む。年賀状も日本の文化の継承の意と併せ、郵便局のエールも含め書き続ける。それは、とりもなおさず、郵便局が「私に親しい」存在だからだ。派出所と同じく、地元を守る、必ず傍にあるもの。銀行よりも温かい香りがし、コンビニよりも専門的で、何よりも「信頼」がある。「親しみの歴史」が作り上げた信頼。郵便局の存在をゆっくり感じてみたこともなかったが、町の機軸を担い、困ったら声を届けられる場所。無意識で、当たり前、おばあちゃんが笑顔になれる場所。まさに、「日常」。
 「日常を政治にせよ。」柘植議員が冒頭から語られ続けたその言葉は、基点を隣人の声とする、ポストのある場所から生まれたものだと改めて知る。
 政治家の夢とは、自らの夢ではなく、明日、すれ違うかもしれない一人の声から成る。私も「夢のポスト」になれるよう、日常に努力を重ねていきたい。感謝。


up