スタッフブログ

2018.02.26

選挙と代表制

 日本の選挙制度は、都道府県などの行政区がひとつの単位としてとらえられていたが、過疎地と人口密集地での1票の格差問題から、合憲のラインが模索されている。しかし、わたしは、そもそも、行政区など住所を基にした選挙制度に対して疑問を持っている。このような選挙制度では、代議士の組成において、日本の属性を代表するバランスの良い構成が担保できないからだ。
 以下のサイトで示しているように、現行の選挙では、高齢、男子、高収入といった属性の代議士が多い。反対に、代議士における若年・女子・低収入の割合は極めて低く、属性の構成に偏重を来している。このような属性構成では、多数決の原則では、少数派となる属性の意見はまったく反映されない。しかし、若年・女子・低収入といった属性の占める国民の割合は決して少なくなく、また、そういった属性のものが子供を産み育てる、国にとって要となる存在であるということをとらえなければならない。
 すなわち、代議士の属性の偏重は、代議士の少ない属性の国民の生活レベルに悪影響を及ぼすばかりでなく、引いては国富にも関係する問題と考えられるのだ。
 例えば、今の日本の状況は、若年層の意見が反映されずに、非正規雇用の割合は増加し、若年層の経済的基盤が確立されないまま放置されている。女性に対する政策は後手に回り、国際的に見ても、女性議員割合が142位と、遅れが目立つ状態を改善することもできていない。また、再配分が十分になされず、格差や貧困の問題は解消されるということもない。このような状況があいまって、子供を産み育てる若年世代の活力を奪い、結果的に、現在のような少子化を招いたのではないだろうか。
 少子化は、社会的に定着すると、回復することは困難を極める。それは、社会のあらゆるものが少子化を前提として組み替えられ、少子化構造が社会構造として定着するからである。このことによって、逆に子供を多く持つことに困難が生じる様相を呈してくるのだ。さらに、当事者である女性は、特に積極的に構造変化を求めず、環境に順応しようとするものが多い。そのため、少子化構造は、より一層深く根付くことになってしまうのである。
 以上ような社会問題の根源的な原因のひとつが、現行の選挙制度にあるととらえることができる。
 住所は個人の属性の一つに過ぎない。性別・年齢・収入などの属性を加えた選挙制度に改正し、それぞれの属性からバランスよく代表が選出されるようにする。この制度変革こそ、日本に活力を呼び戻す効果的な方策であると思われる。
http://tmaita77.blogspot.jp/2015/04/blog-post_29.html


up