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2017.10.18

題   失われた20年 ~経済の大変化 昔と今~

 失われた20年の始まりとなったバブル崩壊。経済のグローバル化や、日本型経営のゆきづまりなど、様々な要因があるが、特に大きな原因となったのは総量規制と金利の引き上げではないだろうか。この二つの金融政策を引き金に不動産価格と株価が暴落し、経済の停滞から抜け出せなくなってしまった。
 失われた20年から始まるデフレから抜け出すべく、現在進められているアベノミクス。三本の矢と呼ばれる大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略、そして新・三本の矢を加えた経済政策は、今年に入り大きな効果が生まれつつある予兆が見え始めている。4月の有効求人倍率は1.48倍とバブル期の水準を超え、完全失業率も2.8%と低く、完全雇用状態にあると言っても良い状況は、賃金増加にも大きな期待を持つことが出来る。4~6月期の実質GDPも年率換算で4.0%と、速報値ではあるものの多くの予想を超えた数字であるだろう。
 現在のアベノミクスの金融政策は成功を収めていると言えるだろう。しかし、財政政策はどちらかといえば引き締めに傾いているように見える。第2次安倍内閣成立後、順調であった経済状況を一時的に停滞させたのは8%への消費税の引き上げであったし、プライマリーバランスの黒字化目標に固執するあまり、機動的な財政政策が取られているとは言い難い状況ではないだろうか。そのような中でも、未だに10%への消費税引き上げや、出口戦略を模索するような動きも多くみられる。
 もちろん財政を考える上で、政府の借金を無視する訳にもいかない。しかし、多くの報道でなされている「国民一人当たり云々」という情報に惑わされず、冷静に判断する必要がある。国民ではなく政府の借金であるという大前提はもちろん、政府の持つ債権や、政府と日銀の関係、国債の9割以上が国内保有であることなど、それらを勘案すれば財政破綻の可能性が限りなく低い事は明白だろう。現に、国際危機があるたびに円高に振れるのは、日本で財政破綻が起きると海外からは考えられていない証明だろう。
 ようやく明るいデータが出始めたが、未だにインフレ目標の達成には程遠く、まだまだ道半ばの状況だろう。今の経済状況で金融や財政を引き締めの方向へと早い段階でシフトしてしまうのは明らかな悪手だろう。金融政策については継続しつつ、財政政策はより積極財政を目指すべきだ。プライマリーバランスの黒字化目標は一時的に断念し、消費税引き上げを中止して、より積極的な財政出動を行うことで、今は何より更なる経済成長を目指す必要があるのではないか。


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