スタッフブログ

2017.10.16

「日本を後世に残すために」

 岐阜選出の野田聖子議員は我々にとっても馴染み深い存在であるが、そのイメージを遥かに超えた迫力に、会場は瞬時に包まれた。いつか再び総裁選へ臨まれようとする覚悟を挨拶代わりに披露されると、「異常事態」と形容された「人口減少問題」について一寸の隙もなく述べられていく。ご自身のブログ内でもこの問題についてシリーズ化されておられ、鈴木政二先生のご助言にもあった「これがやりたいから政治を志す」、まさにその手本をご教授いただいたようだ。
 人口が増えなければ物は消費されず景気は伸びない。最近でこそこの少子化問題に国民は気付きだしたものの、Dinksという流行に流された、私を含む40、50代層、そして、漠然とした不安に襲われ続ける20代、30代(杉浦先生の「失われた20年」層とも言えるかもしれない)が掘り進めた少子化の穴は付け刃では埋められない。今後も高度経済成長期が生み出した「人口ボーナス」は決して発生しないだろう。
 ならば、やはりDewks(デュークス)を加速させることだ。夫婦共に正規雇用され、生計が十分に成り立つ中で子供を育てられる喜びを日本社会に顕在的に刷り込ませていく。そこで最も重要なことは「子供が欲しい」という意識を若者に強く芽生えさせることだ。そのためには学校教育が重要な役割を果たす。中等教育時期に、理想社会としての家庭の、日本の姿を、脅しのような問題提起ではなく、「思考」させ「表現」させることができるだろう。まさに現行の学習指導要綱にうってつけの題材となるはずだ。
 そして、物理的解決策としては、無論、子育てが、女性の社会的活躍の障壁とならないような環境を「革新的に」整えることしかない。
 数年前に千葉県流山市の子育て対策が話題となった。「駅前送迎ステーション」というシステムを導入。主要二駅をハブとし、そこからそれぞれの保育園に送迎バスを出す。また小学校ごとの「学童クラブ」を拡充させ、日中の子育ての負担を大幅に軽減。流山市の人口は30代世帯を中心に右肩上がりとなった。子育て対策が拡充すれば、そこには必ず子育て「ビジネス」も発生する。そして母親となる女性の雇用を生み出す。流山市の市長は、「任期4年の市長選挙にとらわれ過ぎて、有権者の声に対応するだけでは都市の質と格を上げることはできない」と、まさに市のために「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」を実践し、20年、30年後を構想しながら、人口と雇用の上昇スパイラルを生み出している。
 先進国としては異常に低い高度人材としての移民の門戸を広げることも今後は併せて考慮せざるを得ないであろうが、国民国家の性質上、その議論に膨大な時間がかかることは予想される。その時間を待たずして、流山市のような戦略を、国家として早期に着手しなければ、たらいの水は先に身を捨てることのできた地方都市を巡るのみとなり、人口の都市間競争を招くだけではないだろうか。
 講演の最後に、「がんばってね」と手を取ってくださった野田議員から、少なからずの勇気と、後世に日本を残す責任を受け取った気がした。―感謝。


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