スタッフブログ

2018.05.31

題   2020年東京五輪とその後に向けた我が国の生き残り策と我が県が為すべき政策

 橋本聖子参議院議員はご講演にて、世界の類例のない我が国の少子高齢社会を前提に、我が国が将来も持続的な成長を遂げて魅力ある国であり続けるため、2020年東京五輪を契機に各産業間の連携と融合を図り、地域振興策を実施していくことが重要であることを仰った。橋本先生はそのご経験を踏まえて、特に健康・スポーツ産業を我が国各地域の伝統・文化と融合させて、クールジャパンを活かした地域づくりとして観光産業にまで高めていくことの重要性を説かれ、私も本テーマに最も関心を寄せた。そこで、国(内閣府)の取組状況を踏まえつつ、我が県が何を為すべきかということを中心に以下に述べたい。
 橋本先生からは東京オリンピックは成功させて当然というお話があった。私も、我が国は、この好機を得て、2020年後の時間軸も踏まえて、魅力ある国を世界に発信し続けることこそが重要であると考える。さて、参照資料によると、国がクールジャパンを活かした地域づくりのイメージを提示して旗振りを行い、各自治体に支援策を講じてその取組みを推進している。(当地名古屋市でも「コスプレ」と「アニメ」を核に新たな文化を発信すべくディスカッションを推進している事案が紹介されている。)
 では、翻って、愛知県単位ではどのような取組みを進めていくべきか。簡潔に私見を述べたい。ご承知のとおり、我が県は三英傑を輩出した地であり、まさに近代社会の基礎づくりに貢献した。しかし、他の地域(京都府、奈良県等)と比較すると、歴史的遺産を活かした観光産業を成長産業とするには至っていない。他方、今年現在、我が県は工業、農業分野を中心に全国2位の都道府県版GDPを誇っており、工業、農業を活かして観光産業を強化することが重要である。観光産業の目玉は、農業県の食を中心とした健康産業とオリンピック種目のトレーニングを中心としたスポーツ産業に戦国時代の歴史を追体験できる歴史探訪事業を加えた融合型パッケージの整備であり、来県すれば日本の歴史と未来を一体的に体験し得る街を整備することが重要である。また、縦割り行政の解消についても、いわゆる各部門のどこにも属さない職掌を担当する専門的な業務遂行機関を我が県にも設置して、各部門との連携を図り地域振興の効果を最大化する取組みを行っていかねばならない。
 最後に纏めると、我が県は相当のポテンシャルを既に有しておることから、クールジャパンを高揚する全国の旗艦となる地域振興策を強力に推進することにより、全国をリードしてむしろ国の政策を後押しして魅力ある国づくりに貢献していくことが我が県の責務であると言える。

【参照】
「国のクールジャパン戦略の最新状況 ~クールジャパンを活かした地域づくり~」(平成30年2月 内閣府 知的財産戦略推進事務局)


2018.05.30

テーマ: ① 橋本聖子参議院議員の講演を踏まえて
題: 地域の健康・スポーツ振興策

 橋本聖子参議院議員の講演「オリンピック・パラリンピック東京大会のもたらすもの」-スポーツを通じた人材育成と健康街づくり-を踏まえ、各地方自治体が、地域の健康・スポーツ振興策についてどのように取り組むのが良いのかを論じたい。
 橋本聖子参議院議員によれば、地域の健康・スポーツ振興策につき、主に以下の3つを議論の柱とされていた。第1に、官僚機構の縦割りの見直し、第2に、国の政策任せではなく、地方がやれることは自ら率先して行うこと、そして、地域住民(利用者)目線で改革することである。第1の点は、文部科学省の外局でしかないスポーツ庁の再編、2点目は各自治体が条例の制定や改変により、スピードをもって対応することである。行政や立法面での改革が必要と言える。
 一方、第3の論点は、その地域の行政がいかに地域住民目線で、取り組むかというあらゆる地域行政に求められるテーマである。ただ、税金である資金を多額にかけて立派な施設を建設しても、その地域の住民の視点に立って、その地域住民の方々のために本当に役立つものでなくては、政策効果を得られるものになるとは言えない。それを打開するための一つの方策として、各地方自治体が、民間のサービスやマーケティング力を活用することが考えられる。
 この事例として、長野県伊那市がトレーニングジム等を展開する民間企業 RIZAPと2018年1月から開始したシニア層を対象とした健康増進プログラムの導入が挙げられる。伊那市からライザップへの支払いは、プログラムの成果に連動する成果報酬型で、参加者の体力年齢改善と医療費削減の結果に応じて、RIZAPに料金を支払う仕組みである。また、サービス内容としては、週1回、1回あたり90分の運動トレーニングを全8回と、栄養バランスの良い食事についての指導、定期的な進捗管理で、運動はストレッチや足踏み運動等、器具を使わずにできる軽いトレーニングを中心に行う。このように、各地方自治体が、地域住民の視点に立って、東京等の大都市圏で人気の高いサービスを、カスタマイズして地域に持ち込みこむ取り組みは非常に興味深い。更に、医療費削減の結果に応じた成功報酬型である点も、自治体運営や政策の観点からは注目すべきポイントである。
 地域住民目線に立ち、且つ、自治体が自ら全て行うのではなく民間企業を活用し、地域住民、自治体、民間企業の3者の各々にメリットがある政策を実現していくことは、地域の健康・スポーツ振興策及びそれ以外の政策テーマでも有効であると考える。
【参照】新・公民連携最前線ニュース「ライザップと伊那市、成果報酬型の市民向け健康増進プログラムを実施」(日経BP/2017年12月4日)


2018.05.30

題  「夢と論」
 
 今回の橋本先生の講義を経て、「夢と論」こそ、政治に求められる本質だと感じた。
 私は、いままで、「良い法律が、良い国を作る。」と考えていた。それは、1960年代~1970年代の高度経済成長期の政治の在り方に起因する。田中角栄元総理を代表とする1960年代から1970年代の自民党政権時代は、最も政治に国民が期待していた。それは、いまもなお国民の多くが理想的な政治の時代と言及することが多く見受けられ、また2016年には石原慎太郎氏が書いた「天才」はベストセラーになったことで裏付けられる。私は、その期待の応えは、田中角栄元総理ら自民党政治家のカリスマ性のみにあるのではなく、経済成長が前提であった結果論でもなく、政治家が真剣に法律を作り続けているからであると考えていた。もちろん、現在でも、議員立法は数多く成立しており、日本の屋台骨を支えている。しかしながら、いまの国民は、もしかすると立法の実感がないのではと思っていた。またその法律自体、ある種の事案が発生したから、結果として成立する後追い感があると考えていた。だからこそ、現代の政治的な課題は「良い法律」が生まれた実感がないことを仮説としていた。
 橋本先生は、今回の講義で、自身のコンセプトを話された。東京オリンピック・パラリンピックを起点としたスポーツ先進国を目標として、健康寿命を延ばす。そして、ヘルスケア事業を発展させる。それを伝統・文化と掛けわせることで、長期滞在可能な観光地を行い、「日本に来ると、健康になれる観光」を、2020年を契機に、創り出していく。橋本先生が話されたその考えに強い共感を覚え政治が目指す「その先の日本」を感じた。
 それと同時に、「良い法律が、良い国」だけでは、自身の近視眼的で短絡的な考えであることを感じた。もちろん、法律は、国の基本の一つである。ただ法律という根拠には、コンセプトが必要であると強く感じた。コンセプトと書くと少し抽象的であるので、「夢を前提にした論=夢と論」と言い換えた方が良いであろう。橋本先生の話を聞くなかで、法律が良い国を作るためには、前提として、「夢と論」が必要なのだと強烈に感じた。そう考えると、前述の1970年代の日本の政治が良いとされてきた時代は、その「夢と論」があることが分かる。「日本列島改造論」を代表とされる指針や、1960年代には、「新産業秩序の形成」のなか通産省と政治家の切磋琢磨があった。それは政治家の「夢と論」だ。
 2020年以降の日本の絵は未だ見えない。橋本先生が話されるスポーツ観光を代表としながら、いまの政治にはこのような一人一人が描いていく「夢と論」が必要なのではないか。その強い志向を抱いてこそ、日本の政治が躍動する。この愛政塾での学びの期間に、私は「夢と論」という、もしかすると当たり前かもしれない、生きる本質を見つけてみたいと思う。 以上


2018.05.30

橋本聖子先生のご講演を拝聴して     
 「女性活躍社会の実現のために、男性は何をすべきか?」、本日、お聞きしたかった質問である。
 本日のテーマは「東京オリンピック」が主題であったが、むしろ私は、「女性議員」としての苦労話に興味を持った。
 私は昭和39年生まれで、橋本先生と同学年。同学年であるからこそ、スピードスケートでの活躍、自転車での夏季オリンピックへの挑戦・出場、加えて国会議員としてもなお、オリンピック出場など、「不可能を可能」に、「無謀を称賛」に変えてきた活躍ぶりを、同世代の一人として、驚きの目で見てきた。
 当時は昭和60年代、ちょうど「男女雇用機会均等法」が成立、施行をみる頃。「男性は仕事、女性は家庭。」という価値観が変わりつつあり、女性だからという差別は許さない、そんな機運が盛り上がる時代背景の中、スポーツの世界で男性を凌ぐ成績を上げていた先生は、まさに昭和の「女性活躍」の象徴であった。 
 先生の当時の活躍が、「日本の女性もなかなかやるな。」という、男性から女性を見る目を変えることに、大きく貢献したようにも思う。
 しかし、そんな橋本先生でさえ、永田町では「男社会の壁」に何度もぶつかってきたというのは、意外な驚きであった。「多くの女性アスリート議員は、一期でやめてしまうでしょ。」という言葉に、妙な説得力があった。
「いったい、何が障壁となっているのか?」、姉と妹の3人兄弟で育ち、「男は女性に優しく」と教えられつつ、3人の娘(+♀愛犬)のお父さんとなった私は考えた。
 平成になって30年となる今、2014年に策定された「日本再興戦略」の中に「女性の活躍推進」が掲げられ、「働く女性」に再び脚光が当てられている。「機会均等法」後を振り返ると、「育児休業法」くらいしか思い当たらず、あまりに遅きに失した感がある。女性に雇用の機会、復職の機会は与えられたが、処遇の改善は、30年もそのままだったわけである。「仲間には入れるけど、上には立って欲しくはない。」という男の意識、本音が長きに亘って支配していたのが最大の障壁ではなかったのか。いみじくも先生は「政治家の意識改革」とおっしゃっていたが、「世のすべての男性に当てはまることではないか?」と自問自答し、反省する。
 さらに30年前を振り返りつつ、次々に思いが巡る。当時の「均等法」は、「女性の能力」を男性も認め、女性の能力を活かすための政策と感じられたが、現在の「女性活躍推進」は、人口減少による「労働力不足の補完」という感が強い。「女性活躍推進」のみならず、「働き方改革」の推進のためには、「能力活用」、「能力開発」をより強調することが、政策推進により重要ではないか、と改めて考えた。
 なお、先生のご講演の中で、自分には印象深い一節があったので、付け加えたい。
「最近は、女性議員が男性化しているように思う。やはり、女性らしく、男性らしくというものがあり、女性にしかできないことがある。」という趣旨の言葉である。
 「男女同権」といっても、性差がある以上、「平等」、「同権」の意味は男女で区別されるべきではないかと私も思う。そしてこの言葉は、失われつつある昭和の美「奥ゆかしさ」を思い出した瞬間でもあった。同じ時代を生きてきた「昭和の男」として、「昭和の女性」である橋本先生に、改めてエールを送り(贈り)たい。
 橋本先生は、平成となった今も「輝く女性」である。そう思った。   以上


2018.05.30

題  テーマ① オリンピック・パラリンピック東京大会のレガシーについて

 オリンピック・パラリンピック(以下「オリパラ」と言う。)や万博などの大規模イベントの評価では、競技場などハード面だけでなく、街づくりや社会システムなどソフト面で何を良いレガシーとして残せるかが、大きなカギとなる。
 橋本参議院議員の講演では、スポーツを通じた人材育成に加え、その人材が観光コーディネーターとなり、その街に長期滞在する観光客を増やすことによる観光消費額増大に繋げたいというアイデアがあった。私も我が国の今後のために、是非取り組むべきであると考え、その理由と必要性について述べたい。
 わが国では、観光庁が平成20年に設立されて以降、観光施策に力を入れ始めているものの、産業といえば、自動車や鉄鋼などのモノづくりであり、観光産業振興への注目度は、他の産業に比べて小さい。
 しかし、人口減少が始まったわが国の経済を維持するために、観光産業の成長は、なくてはならない重要なものである。
 生産年齢人口が2060年には現在の半分近くまで減少することに伴いGDPも減少していく分を、何かで補わなければならないが、その解決策として必要不可欠なのが、外国人旅行者による観光消費額である。
 観光庁の資料によると、定住人口1人減ることによる年間消費額(124万円)は、外国人旅行者の国内消費額8人分で賄えるとある。国内旅行者(日帰り)だと80人分である。これを効率的に確保するためには、外国人観光客数を増やすだけでなく、一人当たりの観光消費額を増やす必要があるが、それにはフランスやイタリアなど観光立国並みの長期滞在型の観光に適した施設や観光体験コンテンツを整備する必要がある。
オリパラによる観光施策として、世界中から訪れた人々に日本の良さを知ってもらうという単純なものでは、オリパラが終わればそれも終わりで、長続きするものではない。しかし、オリパラで育成した人材により、スポーツツーリズムなど長期滞在型の着地型観光コンテンツを確立することができれば、将来に向け長きに渡り我が国に利益をもたらすことになる。
 世界の国際観光客数は、2016年12億3500万人であるが2030年には 18億人で、3割も増えると予測されている。また、国別の国際観光収入ランキングでは、日本は11位で約3.7兆円であるが、日本より人口の少ないフランスやイタリアよりも少なく、伸び代は十分あると考える。
 東京オリパラを絶好の機会と捉え、将来の日本のために最良のレガシーとなるよう国も地域も一体となり、良質な観光コンテンツの創出施策に取り組むべきである。 
出典
◆観光庁「次世代の観光立国実現に向けた観光財源のあり方検討会」
第1回 資料1 観光の現状等について「観光交流人口増大の経済効果(2016年)」
http://www.mlit.go.jp/common/001202104.pdf

◆国連世界観光機関(UNWTO)
Tourism Highlights 2017Edition
https://www.e-unwto.org/doi/pdf/10.18


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